フェルメール展で磨く 働く人のリベラルアーツ

10/31 00:51
「αism」。

これからのビジネスマンに不可欠と言われる、リベラルアーツ。
判断力に差がつきます。

白い廊下を歩いた先に広がるのは、世界中で人気を誇る、17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメールの作品。

「フェルメールの絵を見ると、あたかも数百年前のオランダの生活空間に、すっと入り込んでいくような、不思議な感覚を持つ。見る人に、同じ空間にいるような静ひつさを味わわせる」と語るのは、“世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? ”の著者、山口周さん。

フェルメール展から読み解く、ビジネスパーソンが美意識を鍛える理由とは。

東京・上野の森美術館で開催されている、フェルメール展。
代表作の「牛乳を注ぐ女」のほか、日本初公開の「赤い帽子の娘」など、期間中、あわせて9点が展示される。

山口周さんは「フェルメールは、非常に特徴的なのは、自己表現をしている感じが全くないんですよね。どれだけ客観的に世界を、光を画面の中に写しとるかということに関心があった人。そういう意味では、美術史の中でもユニークな作家なのでは」と話した。

AIなど、テクノロジーが発展する中で、ビジネスパーソンは、美術や美術史を含むリベラルアーツを学ぶ必要があると、最近よく言われる。

一体、どうしてなのか。

山口周さんは「もう『不便さを解消しますよとか、役に立ちます』と言っても、モノを買ってくれない時代になったときに、これから先、何を売っていくとなったら、“ときめき”や、心が豊かになる体験を、皆さん求めている。たくさんの絵画作品を見て、人間というものがどんなものに引かれるのかということを、何となくリテラシーを持っている人と全く接していない人とでは、判断の力に差がついてきてしまう」と話した。

これからの時代、ビジネスの現場でも特に大事になるのが、人間の判断力。

例えば、「手紙を書く婦人と召使い」という作品。

山口周さんは「これは、主人公は手紙を書いている人だと思うが、明らかにピントが合っているのは、奥の召し使い。召し使いは冷めているというか、『きょう帰りたいな』、『雨降りそうだな』みたいな感じ」と話した。

こうして、1枚の絵に何が描かれているのかを考えることで、見る力、ひいては判断力も養われるという。

また、絵画を自由に見て感じ、それを言葉にすることは、ステレオタイプな考え方から解放されるのには有効。

山口周さんは「今大事なのは、解決策を考えることよりも、大きな問題を立てる能力。問題と解決策で、昔は解決策が足りない世の中だったが、今は問題が足りない世の中になっていて、問題を作れれば、大きなビジネスは作れる。問題とは、“あるべき姿”と“現状”のギャップのこと。自分で『世の中こうあるべきでは』という姿を構想するのに、リベラルアーツはすごく有効」と話した。

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