熾烈な“組織戦”と“空中戦” 安倍 VS 石破 舞台裏

09/12 18:21
8日後に迫った、自民党総裁選の党員票の投票用紙。
この1票をめぐって、安倍首相と石破元幹事長、両陣営が繰り広げている激しい選挙戦の舞台裏を取材しました。

11日夜、取材班が訪れたのは、東京都内のお茶専門店。

自民党員 お茶専門店の店主「きょうお昼ごろに届いたのかな」

店主が見せてくれたのは、自民党総裁選の投票用紙。

往復はがきになっている、薄い青色の投票用紙。

長年の自民党員だという夫婦のもとには、安倍・石破両陣営から投票の働きかけが。

自民党員 お茶専門店の店主「菅原さん(衆院議員)から『安倍さん』ということでね」

自民党員 店主の妻「石破陣営からは、自動電話が」

戦いの鍵を握る全国およそ104万の党員票をめぐり、今、両陣営による熾烈(しれつ)な「組織戦」と「空中戦」が繰り広げられている。

12日、遠く離れたロシアで、日中首脳会談に臨んだ安倍首相。

その安倍陣営の1人、鈴木隼人議員が9月3日に訪れたのは、都内のお寺。

自民党員である住職に、安倍首相への投票を呼びかけた鈴木議員だったが...。

自民党員 寺の住職「安倍さんもいいんだけど、ちょっと一極(集中)でさ」、「今の安倍さん見ているとね、もうトランプちゃんに、へいこらしている感じで情けない」

安倍陣営 鈴木衆院議員「政策を前に進めることが大事。そのためには政権が安定しないと」

自民党員 寺の住職「鈴木先生を応援しないわけにはいかない」

なんとか、安倍首相支持を取りつけた。

安倍陣営 鈴木衆院議員「東京は、非常に安倍首相に対する批判の声が多いということを実感している。主にモリ・カケ問題」

鈴木議員はこの日、お寺のほか、神社のトップや特定郵便局の局長などを訪問。
いずれも自民党の有力支持団体の関係者で、大票田を意識した組織戦を展開していることがうかがえる。

さらに、安倍陣営が徹底しているのが電話作戦。

安倍首相を支持する議員の事務所では、秘書が名簿を見ながら、党員に電話をかけ続けていた。

安倍陣営が配布した電話マニュアル。
「陣営の議員の名前を出しつつ、安倍さんの応援をお願いします」と依頼するよう書かれている。

鳩山二郎衆院議員の事務所の秘書は、「この名簿で、一刻も早く全ての方に連絡できたら」、「(渡された名簿の)7割から8割くらいは固めていきたい」などと語った。

この組織戦に対抗する石破陣営の戦略が、「空中戦」。

連日、地方で政策を訴える石破元幹事長。
遊説で配られたうちわには、「WEBで石破 茂をもっと知ろう」とのメッセージが書かれ、特設サイトへのアクセスをアピールしている。

その特設サイトに「援軍」が登場した。

石破氏の妻・佳子夫人。
石破陣営のカラー、青のカーディガン姿で、支援を呼びかけた。

ネットを使って、さまざまな情報を発信している石破陣営。
主張する政策についても、分野別に8つの動画を公開している。

動画撮影の舞台裏からは、石破陣営のこだわりが透けて見える。

広報の司令塔・平 将明衆院議員の提案で、急きょ、日の丸をセッティング。

このとき参考にしたのは、星条旗を背負ったオバマ前大統領。

さらに、再生回数を増やす狙いから、動画1本あたりの長さは5分以内と決めた。

ところが...。

平議員「OKです。6分20秒」

石破氏「長かったですか?」

平議員「まあまあ...」

こうした空中戦は、石破陣営にとって苦肉の策でもある。

石破氏は「人員、物量、そりゃ向こうの方が、わが方を圧倒している」、「歴史を変える戦いというのは、決して物量と人員で決まるわけではない」と述べた。


総裁選も、いよいよ終盤戦。
党員票の争奪戦も白熱してきた。

総裁選の争点。8月の世論調査で、総裁選で議論してほしい争点を聞いた。

総裁選に投票できるのは、自民党員だが、その条件に一番近い自民党支持層に絞ったデータでは、一番は「経済・財政政策」。
次が、「社会保障政策」、次いで地方の活性化。

鈴木議員が心配するモリ・カケ問題を含む政権運営の在り方が、2.6%で続いている。

いずれにしても、自民党総裁選は、事実上の日本の総理を選ぶ選挙。

野党の党首との党首討論とはひと味違う、目の前の政権を見据えた具体的な議論。
それを期待したい。

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