実感なき景気回復? 2018次の一手は

01/11 12:43
2018年の注目のニュースが分かる取材部リポート。11日は、日本経済をめぐる2018年の課題について、智田裕一解説委員が解説します。

東京株式市場の2018年の取引は、日経平均株価が26年ぶりの高値となる好スタートを切った。
世界的な景気拡大に支えられ、株高が続くという見方が優勢。
「アベノミクス」が始まったころからの日本の今の景気回復は、その長さが、高度成長期の「いざなぎ景気」を超えて、戦後2番目になったのが確実とみられ、ことし1年通して続けば、戦後最長が視野に入る。
一方、期間では、いざなぎ景気を上回ったとはいえ、成長率は低く、実質的な賃金の伸びは、マイナスという試算もある。
「実感なき景気回復」という声も強い中、経済、金融政策の次なる一手が注目される。

2018年の課題は、将来の出口への展望。
2018年は、「リーマン・ショック」から10年という節目にあたるが、これまで各国は、経済不況を脱するため、金融緩和という政策を進めてきた。
これは、お金を借りやすくするため、金利を下げるとともに、世の中に大量にお金を流し込んで、お金のめぐりをよくするというもので、日本だけでなく、アメリカ、そしてヨーロッパも、こうした政策を進めてきた。
しかし、これは、あくまで異例の政策で、景気がよくなったあとは、正常な状態に戻していかなくてはならない。
これを、「金融緩和からの出口政策」と呼んでいる。
正常な状態に戻して、例えば、金利を上げておけば、将来、経済が悪化したときに、再び金利を下げて、景気を刺激する余地を作っておけるというわけ。
景気拡大で、世界経済を引っ張っているアメリカは、すでに出口に差しかかっているほか、その背中を追っているヨーロッパも、出口に近いところまで来ている。
ところが、日本はといえば、いまだに金融緩和の真っただ中で、出口への動きで、だいぶ後れをとっている。
この先、日本が出口に迎えるようになるためには、まずは、デフレからの脱却を確実なものにし、賃上げを消費の底上げにつなげる、確かな流れを実現しなくてはならない。
もう1つポイントになるのが、財政健全化を進める姿勢。
政府が日銀に頼る形で、安易に借金を増やすことなく、財政規律を守っていけるかが、焦点となる。
日銀では、4月に黒田総裁の任期が満了し、続投にせよ、交代にせよ、次期総裁による、かじ取りがスタートするほか、安倍政権は6月に、財政健全化計画を作り直すことになっている。
足腰の強い経済、財政を実現して、将来の出口を展望する戦略を描けるのか、大きな課題に向き合う1年になる。

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